ゲームの流れ
白から順番に白、黒、白、黒・・・と、交代に駒を1つずつ動かすゲームです。 相手の駒を取りながら、相手のキング(王)を取りに行きます。
駒の名前と動かし方
駒の名前と動かし方を覚えましょう。たったの6種類です!
ビショップ
ビショップは斜めに動きます。<将棋の角行>
ルーク
ルークはたて横に動きます。<将棋の飛車>
クイーン
クイーンは八方に動く最強の駒です。
<将棋の飛車+角行>
キング
キングは1歩だけ八方に動きます。
<将棋の王将>
ナイト
L字ジャンプします。ナイトだけが他の駒を飛びこえます。
<八方桂馬>
ポーン
前に1歩進みます。<将棋の歩兵に相当>
最初の位置から2歩動いてもよい。
駒を取る時だけななめ前!<将棋と違う!>
駒の取り方
「取る」とは次の作業です。
- 相手の駒をマスからどけて
- 盤の外に置き
- 自分の駒を同じマスに置く
<取った駒は使えない!>
ルークでの取り方
左図で白のルークが前に進む場合、〇のついた所だけに動けます。
黒ナイトは取れるということです!
ナイトでの取り方
ナイトだけは他の駒を飛びこせます。左図で赤丸のついた所にいきます。
キング、ポーン、これらの駒も相手の駒を取れますが、ポーンの取り方は特殊です。
ポーンでの取り方
ポーンはななめ前に取ります。
この場合、ビショップを取ることができます。
駒の並べ方
盤は右下を白マスにし、まずポーンを2段目に並べます。
両はしから ルーク、 ナイト、 ビショップの順。真ん中に キングと クイーンを置きます。
白クイーンは白マス、黒クイーンは黒マスに置きます。
キングとクイーンは向かい合います!
以上、盤の置き方、駒の並べ方は、日本のテレビドラマや漫画でもまちがいが非常に多くあります。気をつけましょう!!
チェックとチェックメイト
チェックメイトを理解し、勝敗のつけ方を知りましょう。
チェック
次にキングを取る手をチェックといいます。<将棋の王手>
左図の白クイーンはチェックしています。キングを取られてはいけないので、黒はキングを右横に動くなどして、チェックをふせがないといけません。
キングが取られるマスには行けないことに注意!(上図で黒キングは斜め前に行けません)
チェックをふせがないと、手をもどして指し直しです!(チェスには「キングを取る」ルールはありません)
チェックメイト
先程のチェックでは勝敗が決まらないと思うでしょうが、どうしてもふせげないチェックがあり、これをチェックメイトといいます。
単純にメイトでもよいです。<将棋の詰み>
左図で黒にはチェックをふせぐ手がありません。白は黒をチェックメイトしています。
キャスリング
キャスリングはキングを安全にし、ルークを戦場に出すお得な1手です。
キングが横に2歩動き、ルークが飛びこして隣に動くキャスリングはその方向で2種類あります。
以下のどちらのキャスリングでも、これらの動きを1手で行います。
ショートキャスリング
ロングキャスリング
キャスリングの制限
キャスリングには制限があります。次のときはキャスリングできません。
- キングとキャスリングしたい方向のルークの間に駒があるとき
- キングまたはキャスリングしたい方向のルークが、一度でも動いているとき
- キングがいるマス、通過するマス、移動するマスに相手の駒が利いているとき(つまりチェックされている時はキャスリングできません)。
プロモーション
ポーンは8段目まで進むと、キング以外の好きな駒に昇格(プロモーション)することができます。
普通は最強のクイーンに成ります。<将棋の「成り」に似ています>
一番弱いポーンが一番強いクイーンになる、これはチェスの面白さのひとつです。
アンパサン
アンパサン(en passant)はポーンだけが関係した特殊ルールです。
次の図で、
- ポーンが2歩動いて相手ポーンの利きを通過したとき
- まるで1歩だけ動いたようにそのポーンを取り
- 斜め前に進むことができます。
(1) 黒ポーンが7段目から2歩動き、白ポーンの利きを通過したときに、
(2) 黒ポーンが1歩動いたときと同じように
(3) 黒ポーンを白ポーンで取ることができます。
この特殊ルールをアンパサンと呼びます。
アンパサンは相手ポーンが1歩ずつ動いたときの残像を取るイメージをすると理解しやすいでしょう。残像を取るのですから、黒ポーンが動いた直後でなければ取ることはできません。また、必ずアンパサンする必要はなく、他の手を選択してもかまいません。
ゲームの勝敗
相手をチェックメイトした方が勝ちになります。
それができない場合はドロー(引き分け)です。
以上、ざっとご説明しましたが、詳しいルールは世界チェス連盟の Law of Chess に書かれていて世界で統一されています。